公的年金制度の問題点と老後資金対策
こんにちは。ふじろーです。
大学卒業後、野村證券株式会社に入社、現在はベンチャー企業で働きつつ、投資で生計を立てられるよう、投資に関することを勉強中です。
仕事は土地関係の営業してます。
投資に関して勉強したことをまとめて、ここで配信してます。
さて、年金問題、社会保障費の極大化、国の税収問題など少子高齢化が進むことによる問題は山積みです。
今回は公的年金制度と個人でできる老後資金対策についてまとめてます。
目次
1そもそも公的年金制度とは?
2公的年金制度の問題点
3老後資金対策
4まとめ
1そもそも公的年金制度とは?
人生100年時代といわれている現在、老後の生活を安定させる必要がさらに高まっています。公的年金制度の問題点を語る前に制度そのものを簡単にご説明します。
a公的年金の種類
公的年金には国民年金、厚生年金、国民年金基金などがあります。
年金制度は基本2階建て構造になっています。
会社員、公務員の方は国民年金と厚生年金の2階建て、自営業の方などは国民年金のほかに国民年金基金で2階部分を補います。
加入する年金はその働き方(会社員or自営業など)によって変わってきます。
b公的年金を受け取れるタイミング
年金は老後に受け取るもの、と考えている方は多いと思いますが、実は老後に受け取る”老齢年金”だけでなく、”障害年金”と”遺族年金”の3つの年金に別れています。
老齢年金は現在の制度では原則65歳から給付されます。
障害年金はケガや病気が原因で障害認定を受けた方に給付されます。
遺族年金は亡くなった方の遺族に対して給付されます。
c受け取れる金額は?
先ほど全国民が加入する国民年金と2階建て部分の厚生年金、国民年金基金などがあることに触れました。
まず国民年金で老後いくらもらえるのかをご説明します。
国民年金は物価スライド方式という、毎年の物価変動に応じて受給額を決定する方法をとっています。
令和2年度より国民年金(老齢基礎年金)の受給額は、満額で月65,141円です。
満額というのは年金保険料を払込期間中、すべて納付していた場合に受け取れる金額のことです。この間、納付しなかったり、払込免除期間などがあると、その期間や免除額に応じて受給金額が減額します。
次に厚生年金についてです。
老齢厚生年金は、納めた保険料に応じて、受給額が決まります。
報酬比例部分と呼ばれ、保険料は当人の給与金額に応じて決まります。
つまり厚生年金は、年収の高い人ほど保険料が高く、またもらえる年金額も高くなります。
受給額を計算するには平均標準報酬額に対し、被保険者期間、給付乗率を掛けます。
実際に計算するのは相当な手間なので、自分の受給額が知りたい方は日本年金機構の”ねんきんネット”(ねんきんネット|日本年金機構 (nenkin.go.jp) にて試算することができます。
平均的な受給額(国民年金分含む)は男性が16万6,000円、女性が10万3,000円と言われています。
以上公的年金制度に関して簡単に説明しました。
まとめると
1年金は二階建てになっている
2障害、遺族など老齢以外にも受け取ることができる
3月々の受給金額合計(平均)は男性16万6,000円、女性10万3,000円
2公的年金制度の問題点
ここまで公的年金制度の概要を説明してきましたが、これからはその制度の問題点についてお話していこうと思います。
a年金の空洞化
あまり聞きなじみのない言葉かもしれませんが年金の空洞化問題というものが存在します。
これは公的年金に未加入ないし年金保険料未払いという問題のことです。
ご存じの方も多いとは思いますが、日本の年金制度は国民皆保険といい、20歳から60歳までの全国民が加入するものです。
本来であれば日本人は皆さん年金に加入し、保険料を納めるのですが、それをしない人が一定数いるという問題です。
具体的にどのくらいいるのでしょうか。
保険料が未納になっている未納者は約206万人(平成26年4月から28年3月までの24か月間)
未加入者は約19万人(平成25年公的年金加入状況調査の結果)
年金の空洞化は年金財源の確保という観点から、非常に問題視されています。
財源問題だけではなく、将来の社会保障制度にも影響しています。
これはどういうことかというと、年金未加入ないし未納の方は、将来、年金が受け取れないか受け取れる金額が減るということです。
つまり老後の生活が苦しくなる可能性が高いということです。
これにより生活保護などを受ける人が増えれば、社会保障という観点でも問題が出てきます。
年金の空洞化は年々進んでおり、きちんと年金保険料を支払っている方の受給額にも影響してくるのではないかと思います。
b少子高齢化による現役世代の負担増と給付水準の見直し(2025年問題)
2025年には団塊の世代が75歳を迎え、4~5人に1人が後期高齢者(75歳以上)になるだろうといわれている、これを2025年問題と言います。
日本の年金制度は賦課方式という方式がとられ、現在の年金受給者を現在の働き手が支えるという仕組みです。
ご存じの通り超高齢化社会を迎えた日本において、現行の給付水準を維持していくだけの働き手はいません。
少子高齢化による現役世代の負担の増加に伴い、年金の給付水準が見直されています。
現役世代の負担が増えているのは事実ですが、その分今年金を受け取っている方の給付水準も低くなっているということです。
つまり少子高齢化の影響で、公的年金は今までよりもらえる金額が減る可能性が高いということです。
まとめると
1ただでさえ少子高齢化で働き手が少なくなっているのに、年金の未加入、未納問題が増えている
2今後、老後の生活資金を年金だけで補うのは難しいというか不可能
3老後資金対策
さて、ここまで公的年金やその問題点を説明してきました。
現在の給付水準を維持していくことができない以上、自助努力で自分の老後の生活を守っていく必要が出てきました。
これから、どのようにして老後資金を確保するかということに関して説明します。
a実際老後の生活っていくらかかるの?
老後資金対策といっても実際いくらお金が必要になるのでしょうか。
仮にあなたが今勤めている会社を定年退職になり、その後どういう生活を送りたいか考えてみましょう。
例)旅行に行きたい、地方に移住してゆったりしたい、仲のいい友達と遊んでいたい
やりたいことはたくさん出てくると思います。
それを実現させるにはいくらかかるでしょうか。
例)男性独身の月々の支出
住宅費(家賃や住宅ローン) 10万円
水道ガス光熱費など 2万円
食費 9万円
交際費(遊ぶお金) 10万円
趣味代 5万円
合計 36万円
家族がいる場合はこれ以上かかりますね。
一般的にゆとりある老後生活費は平均で36.1万円と言われています。
あなたの将来理想とする生活にはいくらかかるか計算してみましたか?
その金額からもらえるであろう年金(男性平均約16万6,000円)を引いてみましょう。
36万-16万6,000=19万4,000円
年金だけだと約20万円、毎月赤字なのがわかります。
では、定年になってから何歳までこの生活費がかかるのでしょうか。
人生100年時代と言われていますが、
現在の平均寿命は男性81.41歳、女性87.45歳です。
医療の発達で今後寿命はもっと延びていくでしょう。
仮に85歳まで生きるとして、65歳で定年を迎えたとすると
20年間という老後生活が待っています。
20万円(先ほどの赤字)×12か月×20年=4,800万円
この4,800万円という数字は、定年するまでの間にためなくてはいけない金額のことです。
大企業に勤めている場合、退職金がそれなりに出ますから、この金額からもらえるであろう退職金を引いた額が定年するまでの間にためなくてはいけない金額になります。
あなたが送りたい老後の生活がどのようなものかによってはもっとお金が必要になるかもしれません。
b老後にむけた資産形成
4,800万円、これはゆとりある老後の生活のために今からためていかなくてはいけない金額なのはご理解いただけてると思います。
では、これを銀行預金でためる場合について考えましょう。
4,800万円 ÷(65歳-あなたの現在の年齢)÷12か月=あなたが月々貯金するお金
仮にあなたが35歳で1,000万円の貯金がある場合、この計算式に当てはめると
(4,800-1,000万円)÷30÷12=10.556万円
35歳で1,000万円の貯金があった場合でも、月々約10万の貯金をしなくてはいけません。
*現在、銀行の金利は限りなく0%に近いので、預けている間の受取利息に関して考慮してません。
今から毎月10万円も貯金することはあまり現実的ではありませんよね。
それを解決するためには貯蓄ではなく投資が必要になります。
老後にむけた資産形成に適した制度や投資先を下記にご紹介します。
②積み立てNISA
③不動産投資
④投資信託
これらを組み合わせ、老後資金対策を行うとよいと思います。
*それぞれの詳しい説明はまた別の記事でご紹介いたします。
まとめると
1年金だけでは老後資金はまかなえない
2”貯蓄から投資へ”
3まとめ
ここまで公的年金制度と老後資金について説明してきましたが、
1番お伝えしたいことは、ずばり”貯蓄から投資へ”です。
今後の日本の社会において、自助努力なくして将来の安泰は得られないと思います。
自分の将来を守るためにしっかりとお金や投資について学ぶ機会を持つべきだ
と私は思います。
そんな機会を提供していこうと思ってます!
この記事を読んでいただいてる方にとって、有益な情報を伝えられるよう、勉強頑張ります!
ぜひ他の記事もご覧ください!
以上、ふじろーでした。